- 共通テストは私立大学の入試にも何か影響しますか。
- 私立大学の多くは、すでに民間試験を入試で活用中!
私立大学では、現在国公立大学で導入が予定されている民間試験をすでに入試に活用している大学が非常に多いです。現在の状況について詳しくは「2019年度入試 英語外部検定利用入試を実施する主要私立大学一覧(駿台予備学校のサイト)」をご覧ください。
多くの私立大学では、「英語外部検定利用入試」という形で、英検などの資格・検定試験を入試にすでに利用しています。資格・検定試験のこのような利用は、「大学入学共通テスト」が導入される2020年度以降も継続されるものと思われます。2020年度の入試改革は確かに大きな変化ですが、すべての大学が大学入試英語成績提供システムを利用する訳ではありません。国公立大学と同様、共通テストと、その枠組みに組み入れられる民間試験の結果を合否判定に使うために提供システムを使う私立大学もあれば、提供システムを使わず、独自の基準で資格・検定試験を利用するという、従来の外検入試の方式を維持する大学・学部もあると予想されます。
主な大学の発表の要約
※ほとんどの大学は発表した資料において、8種類の民間試験のことを「認定試験」とよんでいますが、ここでは「民間試験」とよびます。
私立大学
2021年度から 政治経済学部の一般入試は、共通テスト、民間試験、学部独自試験の合計点により選抜する⽅式に変更します。 合計は200 点満点で、そのうち共通テストの分は100 点で、 英語は25 点分。数学ⅠA(25点分)も必須となりそうです。次に、英語の民間試験および学部独自試験を100 点分とし、試験の配点割合は 民間試験3 割程度、独自試験7割程度としています。また、推薦入試の定員がかなり増えるようです。他の学部も2021年から入試改革をするそうなので注意が必要です。
全学部において,学部一般入学試験は以下のとおり実施するとしています。
(1)大学入学共通テストは利用しません。従来のとおり,各学部のアドミッションポリシーに則った入学者選抜を実施します。
(2)英語外部検定試験は利用しません。従来のとおり,英語外部検定試験の受検およびスコア等の提出は課しません。
慶応大学はセンター試験もほとんど利用していない大学なので、従来通り、文科省の政策に合わせるより、独自の入試政策でいくようです。
上智の一般入試は3つの方式があり、いずれも民間試験を利用するようです。
(1)共通テスト利用型…共通テストの成績と民間試験のCEFRのレベルで得点化したものを合計して選抜。
(2)TEAPスコア型…民間試験の一つTEAPスコアと、大学独自の試験の成績の合計で合否判定
(3)学部学科試験と共通テスト併用型…共通テストの成績、TEAPのスコア、そして学部学科独自の試験の3つの合計で合否判定
「共通テスト」利用入試(仮称)について 全ての学部で実施するが、「共通テスト」の英語における英語外部4技能試験の活用について 2021年度入試については、全ての学部で活用しないとしています。明大はこれまでのセンター利用入試は共通テスト利用入試という形で引き継ぐけれど、民間試験は合否判定に利用しないということですね。
一般選抜の個別学部日程では2つ方式があり、①共通テストを「併用する」方式 (経済学部を除く、すべての学部で実施)と ②共通テストを「併用しない」方式 (経済学部の他、文学部、理工学部の一部がこの方式にて実施)です。 共通テストを「併用する」方式での民間試験の扱いは、その成績を英語の得点に加点するとあります。ただし、文学部、総合文化政策学部、理工学部の一部の方式では、民間試験を利用しない方式もあります。また、国際政治経済学部の一部の方式では、 指定する民間試験を出願資格とするとしています。かなり複雑なため、自分が受験する学部の活用方法は要チェックです。
一般選抜の全学部日程では、大学入学共通テストを利用せず、大学独自の出題がされるようです。さらに、共通テスト利用入学者選抜という区分けもあって、そこでは、共通テストの点数に民間試験の成績を加点して選抜するようです。
2020年度入試より、英語外部試験利用入試(一般入試)は、以下の通り変更となります。各学部・学科が指定する英語外部試験の基準を満たすことで英語科目が免除となる、1科目入試です。
1.英語外部試験 スコア基準の変更
英語外部試験利用入試の出願資格となる、英語外部試験のスコア基準が一部変更となります。各学部ごとのスコア基準については、以下のリンク先(PDF)をご覧ください。
2020入試 英語外部試験の基準表(PDF)
2.英語外部試験にTEAP CBTを追加
法学部(法律学科・国際政治学科)、文学部英文学科、経済学部国際経済学科、人間環境学部、現代福祉学部、スポーツ健康学部、情報科学部、デザイン工学部、理工学部、生命科学部では、英語外部試験利用入試で利用できる試験にTEAP CBTを追加します。また、国際文化学部の分野優秀者特別入試、情報科学部の公募推薦入試においても、出願資格にTEAP CBTを追加します。
詳細は、5月下旬頃に本サイトでお知らせします。